健康な人がいきなり病気になる事は少なく、不健康が長く続くと病気になりやすくなります。この不健康な状態を東洋医学では「未病」と言い、心身の不健康を健康に戻す、病気の悪化を抑える医学が「未病医学」です。
病気になってから治療を受けるより病気にならないように日頃からセルフケアーをする事も大切です。「健康診断や人間ドックを受けているから大丈夫」と伺いますが、検査で病気が見つかってから治療を受けるのではなく、発病しないように健康を維持して欲しいと思います。
昔から「病は気から」と言います
この意味は、精神的ストレスで自律神経のバランスが崩れ、食べ過ぎ・飲み過ぎ・吸い過ぎなど体に悪いことをする事で病気になりやすいという事です。
健康のために、食べ過ぎ・飲み過ぎ・吸い過ぎなどを改める事は大事です。
ただ、人間一人一人体質も性格も異なるので健康を維持し病気を良くするためにストレスを発散する事も大切で、その解消法として適度な食べ過ぎや飲み過ぎは悪いとは思っていません。
食べ過ぎて血糖値が上がり頭がすっきりする事で満足感が得られます。でも高脂血症や糖尿病が心配です。
アルコールを飲み過ぎていやな事を一時的に忘れ楽しくなれます。でも肝機能障害が心配です。
タバコを吸って息を吐く事でリラックスできます。でも肺や喉の病気が心配です。
しかしながら、私は精神的ストレスがすべて悪いとは考えていません。ある程度のストレスがないと緊張感がなくなり自律神経のバランスが崩れてしまいます。
時には、ストレスが多すぎて体に悪い事をしたがる人もいますが、あれはダメ、これはダメではなく、許容範囲でご自分の心身のバランスを保って頂きたいと思います。
ただ、どうしてもご自分を制御できない方のために、当院では自制心を取り戻すメデイカルカッピングという未病療法を行っています。
次に西洋医学的な説明をします。
病気と老化は毛細血管の血流次第
病気・老化の原因は!
下記の如く、動脈硬化や精神的緊張により毛細血管の血流が低下する事により細胞の機能が低下すると病気の発症や老化が進みます。
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血管の収縮による毛細血管の血流低下
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毛細血管の血流低下による細胞への酸素・栄養等の供給低下
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細胞の機能低下により引き起こされる病気、老化の促進
「毛細血管」とは!
毛細血管とは心臓から血液を運ぶ動脈と心臓へ血液を戻す静脈の間をつなぐ
約10ミクロン(髪の毛の10分の1の太さ)の細い血管で、全身に約1500億本あります。
毛細血管の薄い壁を通して、血液中から細胞に栄養素や酸素を供給し、
老廃物や二酸化炭素は血管に戻り腎臓・肝臓・肺から体外に排出されます。
健康な体とは細胞ひとつひとつが元気良く生きている状態です。
その細胞が生きていくためには、毛細血管からの酸素や栄養の補給が必要です。
2008年に発表されたベルギーのリエージュ大学病院の研究によれば、65歳以上の人の毛細血管の数は、30歳以下の人よりも、なんと40%も減少している事が明らかになりました。
私たちは太い血管のほうが重要な役割を果たしていると思いがちですが、全身の30兆個の細胞に酸素や栄養素を供給しているのが毛細血管です。長さの割合からみると太い血管は全血管の1%にも満たず、なんと99%は毛細血管で占められているのです。
私達は健康な毛細血管があるからこそ、酸素や栄養、さまざまなホルモンなど重要な物質を体のすみずみの細胞まで送り届ける事が可能なのです。
しかし毛細血管は非常にもろく弱いため、血流が滞ったりつまったりすればすぐに壊死してしまいます。ストレスなどの影響で血管が収縮したり体内に活性酸素が増えると、毛細血管に炎症が起こり消滅する事もあります。こうして毛細血管が減少すれば、血液循環が著しく滞り、全身の細胞が衰えて老化が急速に進んだり病気になりやすくなります。